【国会レポート】予算委員会で、コウノトリの放鳥と上尾道路について、国土交通大臣と文化庁に質問しました。【2020年2号】

大島「鴻巣市の名称の由来はコウノトリの巣から来ています。鴻巣市では、コウノトリ放鳥に向けての取組が進められています。NPO法人鴻巣こうのとりを育む会、小谷南グリーンネットの皆様が2013年にコウノトリを育む水田プロジェクトを発足し、無農薬栽培と冬水田んぼを実施して、コウノトリの餌場づくりの取り組みをしています。

冬水田んぼにはオオハクチョウが飛来したり、千葉県野田市が放鳥したコウノトリが、会員の宮川様の車のボンネットの上にとまったりして、大きな励みになっています。

荒川流域におけるコウノトリも住める環境づくりに向けて、地元公共団体や市民団体の皆様と連携した国土交通省の今後の取組の方針について、国土交通大臣のお考えを聞かせてください。」

赤羽国土交通大臣「コウノトリにつきまして、これは私の兵庫県の豊岡市も、コウノトリで大変地方創生がうまくいって、もともといたわけじゃないんだと思うんですけれども、非常に地域のブランドというか誇りになっていて、大変美しいですし、コウノトリ米とか、そのままブランドがついてさまざまな展開もされております。こうした大型水鳥の餌場ですとか飛来地をつくるということは、豊かな生態系の保全ですとか、観光客の増加による地方活性化につながるものと私も認識をしているところでございます。

国交省におきまして、この地域では埼玉県とあと地元五市町で構成する協議会においてさまざまな魅力的な地域づくりの具体的な方策が議論されていると承知をしておりますので、これを踏まえまして、コウノトリの餌場となる湿地を整備することをしっかりとサポートしていきたいというのが一つ。

また、先生今お話に出していただきました鴻巣こうのとりを育む会、この市民団体の、こういうことというのはやはり地元の人たちがやるということが大事で、我々はどちらかというとサポートする側の方がやはりうまくいくのではないかと。この皆さんも、餌場となる冬水田んぼですとか小規模な湿地づくりをされて、生き物の観察会などを開かれていて、国交省の職員も参加をさせていただいている、お世話になっているわけでございますので、こうした地元の自治体や市民団体の皆さんとしっかりと手をとりながら、コウノトリという大変魅力的なものを生かしながら地域づくりに取り組んでいけるようにしっかりとサポートをしていきたい、こう決意をしておりますので、御指導よろしくお願いいたします。」

大島「文化庁にお伺いをいたします。鴻巣市は、コウノトリ放鳥に向けて、コウノトリを飼育できるケージを建設する計画もあると聞いています。

特別天然記念物であるコウノトリ飼育については文化庁の協力が必要です。地元地域の熱意も踏まえ、文化庁の協力と支援をお願いいたします。」

杉浦文化庁審議官「特別天然記念物であるコウノトリの飼育につきましては、東日本では平成24年に千葉県野田市において飼育が開始され、平成27年以降11羽の個体が放鳥されていますが、これまでに東日本の野外における産卵、巣立ちは確認されておりません。

コウノトリは、かつては全国各地で見られた鳥であり、東日本においても繁殖などが順調に進むことが望ましいと考えております。鴻巣市におかれましては、令和2年度に飼育施設を建設し、令和3年の秋に飼育を開始する予定と伺っておりますが、この鴻巣市におきますコウノトリの飼育は、野田市に続いて東日本でのコウノトリの保全に寄与する拠点がふえることとなるため、大変意義があるものと考えてございます。

また、文化庁におきましては、地方公共団体などが行う天然記念物の保護及び再生を目的とした生息、生育環境の復元や繁殖等の事業に対しまして国庫補助等による支援を行ってございます。その中で、コウノトリの飼育等に関しましては、兵庫県に対して昭和38年から、千葉県野田市に対しましては平成25年から、各地方公共団体からの要望に応じて国庫補助による支援を継続して行っておりまして、野外の個体数も順調に増加してきていると承知しております。

こうしたことから、文化庁といたしましては、鴻巣市についても市からの要望を踏まえて適切に支援してまいりたい、このように考えております。」

大島「上尾道路の今の2期工事について、その2期工事の進捗状況についてお聞かせください。

道路の進捗を考えるときに、一つの指標として予算があると思います。この道路は500億円の道路だ、これまでどのくらい要は予算が投入されたかによって、250億円だったら半分ぐらいかな、400億円だとそろそろできそうかな、そういう視点も必要かなと思っていまして、道路局長に、これまでの上尾道路の進捗状況について、この予算面からの御説明をお願いいたします。」

池田道路局長「上尾道路の第2期区間でありますけれども、2011年度から事業化して、現在は用地買収を行っております。

今年度は当初予算が28億、補正予算が5億円ということで、JR高崎線の交差路の改良工事も来月には着手をする予定です。

お話ありました全体事業費、これは510億円でありまして、事業化をしてから令和元年度の補正予算までで約77億円の進捗になっております。引き続き、地元の協力を得ながら事業を推進してまいりたいと考えております。」