【国会レポート】全面開通に向けて順調に進む上尾道路と圏央道の工事【2013年6号】

今回は地元のテーマで上尾道路と圏央道の現状について報告します。私は2000年に初当選してからはずっと継続して、特に与党時代には同僚議員や国土交通大臣に直接働きかけるなどして両道路の全面開通のために全力を尽くしてきました。その結果、予算が重点的に配分され、圏央道の建設が着実に進み、上尾道路も40年間にわたり未着工だった桶川市川田谷から鴻巣市箕田までのⅡ期区間について2011年度予算で事業化されました。

現在も、この両道路については手綱を緩めることなく早期の全面開通に向けて取り組んでいます。4月15日の衆議院予算委員会で、国土交通大臣をはじめとする関係者に対して両道路の進捗状況を問い質しました。

要求しないと予算は配分されない

質問で私が「上尾道路のⅡ期区間と同じく2011年度予算で事業化された道路がいくつありますか」と聞いたところ、政府側からは「2011年度予算で新規事業化が行われた箇所は全国で10ヶ所しかなく、首都圏では唯一この上尾道路Ⅱ期区間のみ」という答えが返ってきました。つまり、国の予算は「要求なきところに配分なし」なので、与党時代に地元の皆さんや同僚議員の力を借りて上尾道路Ⅱ期区間のための予算を確保した意味は極めて大きいと改めて感じたのでした。

もちろんそれは道路だけではありません。私が内閣府副大臣として沖縄担当だったとき、沖縄県石垣市を訪れた際に、新石垣空港の開港が予定の2013年3月よりも遅れてしまうと心配した地元の方から「予定通りに開港できるようにしてほしい」と強く要望されました。私は国交大臣に対し「予定通りの開港に向けて国交省も全力を挙げて取り組んでいただきたい」とお願いし、予算も確保され、新石垣空港は予定通り2013年3月の開港に漕ぎ着けたのでした。

新石垣空港ロビーで行われた開港式典に私も出席しました。式典の主催者である仲井眞弘多沖縄県知事が1000人以上もの出席者を前にした挨拶で「民主党の大島議員には大変お世話になった」と発言された時、驚くとともに努力が報われたと実感したのでした。いずれにしろ、国の予算の確保には国会議員の全力の取り組みが欠かせません。

圏央道による産業集積と成田空港の活用

予算委員会の質問では圏央道についても「工事が順調に進んでいるのか」と聞きました。それに対し「地元の期待も大きく、引き続き関係自治体の協力を得て、何とか少しでも早い開通に努力したいと思います」というのが国交大臣の答弁でした。私が当初予定した通りのスケジュールで工事が進んでいます。つまり、圏央道は2014年3月末までに私たちの地元の桶川から神奈川県海老名市まで開通し、2015年3月末までには同じく藤沢市まで開通します。しかも、それまでには上尾道路の上尾~桶川間も開通しています。さらに、この上尾道路の全線が開通すれば南北がつながり、東西をつなぐ圏央道と合わせて私たちの地元は関東の交通の要となります。

とすれば、両道路の沿線全域では産官学の連携・交流が活発になり産業の規模拡大なども大いに見込めるようになります。この点では、私が総務副大臣のとき、黒岩祐治神奈川県知事から「神奈川県をロボット特区に指定してほしい」と要望され、その後、特区として指定された経緯がありますが、これによって神奈川県は、地域活性化総合特区制度を活用して、生活支援ロボットの実用化や普及を促進させるために、圏央道沿線に関連企業の集積を進めることが容易になります。今後、埼玉県と神奈川県が圏央道を通じて切磋琢磨することで共に発展していくことができると確信しています。

そういう点で私は予算委員会の質問でも「圏央道の全面開通によって往来が増えていけば産業集積が高まり、企業の本社や研究所も進出してくるので、その地域の税収も増えていく」という好循環が大いに期待できることを力説しておきました。

また、圏央道は数年後には成田空港まで延びます。成田空港の年間発着回数は私が与党だったときに22万回から27万回にまで増えました。それが来年中には30万回にまで増える予定です。これも内外も含めて人の往来が活発になる大きな要因となります。それに圏央道の全面開通が加わることで、たとえば、成田空港で降り立った海外の研究者が筑波学園都市に行き、そこでシンポジウムを行った後、私たちの地元の関連企業に立ち寄ってから、鎌倉や富士山を見に行くということもできるのです。

道の駅の建設計画も順調に進んでいる

2012年3月に、私の要請で、当時の前田国交大臣が上尾道路・圏央道を視察した際に、桶川市長とあだちの農協の組合長から国交大臣に対して「上尾道路沿いの道の駅建設の要請」が行われました。私の予算委員会の質問で、道の駅の建設について、国交省の担当局長が次のように答えてくれました。

「桶川市が昨年8月に道の駅の計画を発表したと承知しています。道の駅は、道路利用者にとっても休憩や情報発信の場として重要と考えていますので、国交省としても桶川市の計画を踏まえて、たとえば駐車場を国、直売所を桶川市という役割分担、費用負担にすることも含めて今調整しているところです。早急に具体化に向けて取り組んでまいりたい」

この答弁の後に国交大臣自身も「防災拠点ということも含め、道の駅は非常に大事であると改めて痛感しました。道の駅を注視し、応援できることはしっかりと応援していきたい」と積極的に答えています。道の駅の建設も順調に進むように働きかけて参ります。